- 作者: 新保良明
- 出版社/メーカー: 新人物往来社
- 発売日: 2012/04/06
- メディア: 文庫
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あかん皇帝達のあかん行状を表したのがこの本。
カリグラ、ネロ、カラカラ、コモドゥス、ヘラガバルス…、あと一人はだれだったっけ。
いずれも、早い段階で、暗殺計画とかで殺されかけて人間不信になったりして、そこから、冷徹で衆人と距離を置き、そして暴走する。そして殺される。 その繰り返し。
あかんくないローマ皇帝の話を読みたければ、塩野七生女史の本を読めばいい。あの人は、年季の入った小学校の女の先生が生徒に接するのと同じく、皇帝たちをきちんと評価して、しかもいいところを拾い上げてくれる。あかんところはやんわりとふれてくれる。
この本は、ゴシップ雑誌が政治家の不祥事をおもしろおかしく書き立てる、その文体。いやそれが悪いわけじゃないけど。
あと、あかん皇帝たちの性的に放埓なあかん生活は、あまりにも淫蕩すぎて、あんまり羨ましいとさえも思えない。島国根性?しかり、しかり。