半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

Uli Gutscher and Werner Acker "Dud Conceptions"

Duo Conceptions

Duo Conceptions

 新宿ディスクユニオンにて。
 全然バックグラウンドを知りませんが、トロンボーンとギターのduo作品。
 ジャズトロンボーンの条件反射買いです。

 レイアンダーソンの音色にも近いものを感じますが、トロンボーンの音色は艶があるけれども、ストレートに吹いていても、少しうわずるか下ずるか、そんな感じになります。普通にストレートを投げていても指のひっかかりで球の軌道に変化が生じる、ナチュラルシンカーみたいなのを投げる人、いるじゃないですか。そんな感じの曲球です。二秒以上のロングトーンでは必ずビブラートがかかってしまうタイプ。

 Uli Gutscherという人はピアノも弾いているんですが、なぜか裏ジャケのパートのところにはp(Kawai MP-9500)と、機種まで書いてあるのが謎。エレピだからかしら。ほな、まずトロンボーンの機種書けよといいたい。ま、しかしピアノを弾いている曲ではなかなか流麗なオリジナル曲を弾いています。

 ギターとトロンボーンというデュオは、さすがにサウンド的にはスカスカですが、それはスカスカぶりを楽しむべきなんでしょうなあ。しかし、イントロの所からして、レイ・アンダーソンばりのグロウル、フラッターノイズ、重音、プランジャーミュートといわゆるトロンボーン系飛び道具を盛り沢山です。ヘンタイ系です。

 曲は、Our loveとかGod Bless the childとかPolkadotsとか、割と色々やっています。God Bless the childはファンクぽいアレンジでなかなかおもしろい。あとChick Coreaの "La Fiesta"をやっているのが斬新なところ。La Fiestaは冒頭のスパニッシュなところの雰囲気のままずっといっちゃったような感じです。なんかこの曲に関しては音色もスパニッシュぽいような感じの吹き方にしています。(スパニッシュっぽいというと表現しにくいんですが、音はふくらみのある音ではなく、Beepyで、アクセントがはっきりしているような。Milesの"Sketches of Spain" Saetaのバックのラッパとか、Dreams Come True "Delicious"のToridge and Lisbahのバッキングのラッパみたいな音)。