Conrad Herwig "ヒエログリフィカ"

Hieroglyphica

　コンラッド・ハーヴィグというのは、ちょっと耳を疑うほど上手いコンテンポラリー・トロンボニスト。
　例えば若手トロンボニストとして、スティーブ・デイビスという人が居ますが、この人はかなりバップ・イディオムが透けてみえるフレージングで、音色の柔らかさとか、フレージングの綺麗さとか細かさは確かに現代基準ではあるけれども、音韻的にはオーソドックスです。でも、ハーヴィグは、アトーナルで、シンメトリカルなフレーズを吹きます。むしろブレッカーとかに近い。

　このアルバムは、今まで聴いてきたハーヴィグの中でも、一番テクニカルかなあと思いました。えらくハードです。こんなんよう真似しまへん。