半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『カーサ・ド・ソウ』sirius b

カーザ・ド・ソウ

カーザ・ド・ソウ

 初夏に買ったのだけれどもいつのまにかこんな時に紹介になってしまった。この夏、割と聴きました。


 サウンド的には、いわゆるMPBというか、サンバやボサのリズムを基調とした、ラテン・グルーヴ。いかにもオサレなカフェで流れていそうな感じ。僕の持っている手持ちのCDでいうと、アイアート・モレイラのリーダー作IdentityとかFreeとか、そんなサウンドに近いような気がしました。

 しかし、リズム的にはこういった南半球っぽいのに、コードの組み方の語法はジャズ/フュージョンの理論に割と忠実な感じがする。本物のボサ、例えばジョアン・ジルベルトは、一見すると半音で流れるスムーズな進行なのに、コードで表記したらわけのわからないテンションが一杯ついたり、理論的わかりやすさからは離れているものです。
 だけど、このバンドはそうではなく、鍵盤で音を組んだ匂いがします。コードで言っても、明らかにm6とか、分数コードでC分のDとか、そういう感じ。
 それがいかんとか、そんなスモールアスホールなことは言いませんが、どっちかというとボサというよりは、ラテン・フュージョンという風に聴こえるのはその為でしょうか。

はてなでは画像が表示されませんが、こんな感じのジャケで、これもなかなか悪くないですね。