- アーティスト: paris match,古澤大,ミズノマリ,AL GREEN,手塚三保,WILLIE MITCHELL,杉山洋介,青柳誠,AL JACKSON
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2004/07/16
- メディア: CD
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相変わらず、洗練度の高い、非常に完成されたポップスアルバム。しかし我が心には案外フックしない。CFタイアップ曲とかが多いのもそういうサウンド作りの理由なのかもしれないが、むしろ、フックさせないようにするために技術と精力が傾けられているようにさえみえる。
たとえば、例に出して恐縮ですが、ドリカムなどは、吉田美和の訳のわからん才能みたいなもんが、時としてえぐみとして表出し、また時として魅力になったりしているわけで、吉田美和には、そういうデモーニッシュなところが少なからずある。が、このバンドにはそういうものがない。
尤も、彼らは確信犯的に自らのサウンドを構築している様にみえる。
ホーンアレンジ、リズムパターン、コード、などなど、音楽の要素に還元してみれば、一つ一つはどれも高いレベルで、感心することしきりです。でもね、アルバムが出たら必ず買おうという気にはあまりさせられないんだなあ。
それは、このユニットに「成長」の影が希薄だからではないだろうか。だって最初からあれほど完成されていれば、このユニットを経時的に追う楽しみは、ない。どこに向かうのかがわからない、というよりは、向かおうという感じが全くしないんですよね。
と書くといかにも否定的な感想のように思われますが、決してそうではなくて、やはり大したサウンドだと思います。ある種の到達すべき極点のようにも思いました。
このバンドにあるのは圧倒的な知性。ただ、ちょっと理に勝ちすぎているということでしょうか。
ちなみに以前の感想は(3と4)でした。
http://d.hatena.ne.jp/hanjukudoctor/20050808
http://d.hatena.ne.jp/hanjukudoctor/20050621