半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

パトリシア・コーンウェル『検屍官』

検屍官 (講談社文庫)

検屍官 (講談社文庫)

 煮詰まりまくっている頭を冷やすために図書館で読んだ本。最近、なんぼ煮詰まりまくっているんやという話ではありますけれど。そしてこんなん一旦読み始めたら止まらない。

 しかし、この本に関してはちょっと懺悔したいことがございまして、学生の時に同級生の森君が、「この本面白いよ」と貸してくれたんですが、正直その時はあまり気が乗らずに、しかもなんとなく借りパチしてしまったんですよね。だから家の奥の方にしまいこまれている。なにもぼろぼろになって表紙もない図書館の本なんて読む必要はなかったんだ。本当は。

 ごめんなさい森君。

 森君、パトリシア・コーンウェル、めっちゃ面白いわあ。もう連絡も取れなくなっているから、返すすべもないんだけれど、君の好意は忘れないです。そういえば、村上春樹の羊を巡る冒険を勧めてくれたのも君だった。僕はこれから先パトリシアコーンウェルを読むたびに、ちくりとした罪の意識とともに読むでしょう。

 それにしても、僕のCDを借りてそのままになってしまった後輩も幾人かいるが、そのCDはちゃんと彼(または彼女)の心になにがしかを残しているんだろうかなあと思う。残していればいいんだけれど。