- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2003/11/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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僕は原則として文庫本以外は買わないと決めているので、話題になった本はあまり買わない。芥川だろうが、直木賞だろうが、関係なし。第一に優先するのは本棚のスペース。ウェブ巡回をしていると、面白そうな本は沢山あるのだが、涙をのんでスルーしている。というわけで、伊坂幸太朗も、噂に聞いていたが読むのは初めて。図書館ありがとう。
おもしろかった。
最近の作家の人の作品は、なにが優れているって、ストーリーはともかくとして、カットバックなどの構成など、ドラマツルギーに関する点だ。たゆまぬ相互作用を繰り返して、小説は進化しているのだろうと思う。
と、えらい抽象的な感想に至ってしまったが、そういう現代のフォーマットで書かれた佳作だと思った。いいとは思ったが、どうも最近の小説を読んで抱く共通のフィーリング以上のものはない。
もし僕が、高校生や大学生の多感な時期に、この本を読んだら、どういう感想を抱くだろうか。それはわからない。自分に関して言えば、この本に書かれているような人生の時期を過ぎているから。
あ、それから、この本、ドラマ化はさすがにできないね。それが新鮮でした。