半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

"Largo" Brad Mehldau

Largo

Largo

 ブラッド・メルドーにはいろいろな面がありますが、このアルバムは彼の変態おチャクラ全開のアルバム。ガツーンと言わせられます。一応段落のジャンル分けとしてジャズと書いたものの、ジャズと言っていいものかわからん。
 ぎょわー、とかぶへーとか、そんな擬態語がぴったり来るような楽曲、そして電子音。ジャズ・ピアニストの人がこういうノイズ音の多い音作りをするのは珍しいような気がします。サバスとか、メタルとかのドロドロ感がうまく出ていて微苦笑しながら聴いた。

 ところで、これを聴いていると、ロック上がりの家人が(家人は最近ブラッド・メルドーがなぜかお気に入りなのですが)、「あれ?この曲聴いたことある」と言い出して、その時の曲がぬべーんとした不思議な曲だったので、「そんなことあるまい」と思ったが、"Paranoid Android"という曲で、Radioheadの曲のカバーだった。僕はロックは苦手分野でRadioheadは全然聴いたことがなかったのでわからなかった。

 しかしRadioheadのカバーかぁ。他にも、今時っぽいMPBラウンジっぽいWaveとか、言い意味でジャズというジャンルの枠を越えているアルバム。ちゃんと現在進行形の音楽にフックしているし、ジャズマンの観点で聴いてもインスパイアされるところが沢山ある。

 裏ジャケは、CSSの色見本帳みたいだなあと思ったりしました。