- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: 文庫
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角田光代はあまりよんでなくて、『対岸の彼女』はいいなと思っていたけど、この作品はあまり自分の心には響かなかったです。
実の父に誘拐される娘の一夏の旅行。実の父はダメ人間で、娘を誘拐してうまいことしようとするけれども、ダメ人間だけにうまくいかなくて、二人一緒に割を食うしょっぱい旅。多分ね、共感出来ないのは、ダメ父を持ったことがないからだと思うの。社会的には非の打ち所のない両親の庇護の中で、いかに自分というものを自由にできるかが、私の人生のテーマだったから。
人生の別な時期に読めば、もう少し心に届くかもしれない。
しかし、文庫は薄い。しかも、ちょっといい紙を使っている。