- 作者: 中村光夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1954/09/20
- メディア: 新書
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もう、家には岩波青版、これしかないんじゃないかなぁ。
表紙に、値札のシールが剥がしきれずに残っているこの本、買ったのはBook-offとかどっかで、100円とかで叩き売られていたんじゃないかしら。買うときには単なる時間つぶしと思っていたのだが、(たとえば上の段落の嫉妬の世界史のように)、案外内容が良かったので我が家の第何次もの焚書運動にも絶え残っているのだ。
かなりニュートラルな立場での明治以後の日本文学の通史。そんじょそこらの教科書よりも偏りが少なく、時代を概観できる。何年かごとに読み返しているのだが、その都度、新たな発見があって面白い。去年高橋源一郎の『明治文学盛衰史』を読んだりしたのでその分の面白さもあった。
あと、昔の岩波新書って、フォントがなんともいえぬいい感じなんです。
ブックガイドとして、僕的には隠れたお薦め本。
旅先で、捨ててやろうと思ったんだけどなぁ。
今回も捨てられなかった。