半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『日本史に学ぶ リーダーが嫌になった時に読む本』

軽めのこの本を。
本の内容はあくまでも日本の歴史人物の行跡をとりあげて、その状況における行動・判断などを紹介しているもの。
あくまで「歴史に学ぶ」っていうスタンスなだけ。

本のタイトルが扇情的ですよね。え?僕?いやいや思っていないですってば。
まあ、タイトルの付け方で、内容としては割と穏当なこの本に、ドラが乗って1翻(イーファン)あがった感じはあるな。


リーダーとは、「日々の行動を通して、部下から尊敬と信頼と、自発的服従および誠実な協力を得られるすぐれた人物のこと」
武人の徳操「才知」「公正」「忠君愛国の至誠」「慈愛」「宏量」「率先実行」「威厳」「意思強固」「勇断」

求められるリーダー像は、昭和と令和ではかなり変わってしまったが、本質的には同じ。
しかし、そのロールモデルになりうるリーダーシップの類型が歴史の世界には多く眠っている。
好むと好まざるとにかかわらずリーダーの地位にあげられてしまった人、嫌々リーダーを引き受けたような人々こそが、実は令和のリーダータイプなのではないか?
だから「リーダーがいやになった」というか、「いやいやリーダーをしている」人が共感できる人を取り上げている、ということになる。

  • 討死するのではなく逃げたり、悪い流れを断ち切ることだけ考えよう。
  • 部下に任せよう
  • 自分の功を捨てよう
  • 「やりきる」というよりは「つなぐ」と考えよう

みたいな章立てで、確かに、リーダーという立場にふりかかる責任感を軽く考えられるような事例が取り上げられている。

リーダーにはいろんなスタイルがある。
自分の思う理想のリーダー像が貫徹できない時に、リーダーを降りる前に、別のロールモデルを検討した方がいいのかもしれない。

一代目のオーナー社長などを除けば、こんなパワハラやらなんやら言われる時代、リーダーになることは、リスクばかりで、リターンの少ない昨今。しかし、面白い仕事などはリーダーシップなしには達成できないのも事実。
無理やりリーダー的な存在になっている人は、こういう心理的な息抜きをした方がいいだろう。