半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『もしも、東京』

都市文明生活者の日常を切り取るアート・コンピレーションなのだと思う。
日本なのでメガロポリスの象徴として「東京」となっている。

東京の近未来を描く、イラストレーションとか、短編マンガとか、エッセイとか。
いろんな人が寄せ書きしているのが面白くもあり、多少食い足りないところでもあり。
同人的な作りではあると思う。もしくはムック。

近未来トーキョーのデジタルなところ、バーチャルなところ、ディストピア東京。
色々なイメージがあっておもしろいけど、
太田垣康男氏のデビュー前の半自伝的な漫画が、自分的には一番染みたなあ。
ただ自分が歳をとっただけかもしれない。
未来を描くのに、過去を描くというのも、一つの手法ではあるよな。

Kindleも単行本も 3960円。
これ、Kindleで買ってしまったけど、リアル書籍で形が残るように買うべきものかもしれない。
本棚に見せびらかすタイプのもの。
もしくは本棚に埋め込んでおいて、数十年後に見返すようなタイプのもの。

しかしそこまでの強みがあるかどうか……

個人で閲覧する以外に広がりがないKindle版にはこの値段の価値はないと思う。
では、幾らの値付けをするのか。
1000円を切るくらい?