オススメ度 80点
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寛容力…ねえ…
寛容であろうとする人、というのは、自分で自分のことを「寛容ではない」と思っている人のことだ。
『スタミナ定食』は、スタミナ不足だな、と思っている人が食べる。スタミナ有り余っている人はそんなの食べない。
- 「不寛容」な気持ちは、敵から身を守ろうとする反応
- 人に寛容であるためには自分にも寛容である必要がある
- 「寛容」でなくなると、どうなるか(略)
- 「疲れ」と「経験」が人をイライラさせる。疲れるとストレス耐性が落ちる。
- 寛容力が落ちている状態は、プチ「うつ」と言ってもいい。
- 疲労の三段階(略)
- 疲労が溜まっている時は三日間集中して休むなどして疲労を回復するのが第一。
- 我慢は被害者意識を増幅させる、我慢は破綻しやすい。
- 「真面目ないい子」は他人にも自分にも厳しい
- 「不寛容」であると感じた瞬間は、チャンス
- 職場や夫婦間は「役割の戦場」(この仕事は自分の仕事ではないという役割を担う我慢の押し付けあい)
- 物事の捉え方をかえる:考え方を変えるのではなく、視点を変える
- 怒りの感情を特定の相手に決めつけてしまわない。(おそらく怒りの原因は多数の要因の重複)
- 誰かに対してイライラした態度を取ってしまったといった記憶は「罪悪感」として記憶に刻まれる
- ネットは心を不安定にする
「怒り」「疲れ」「イライラ」という誰にでもよくある感情のコントロールの方法を、手際良く書いてある。
対処法などに異論はない。が、出典は全く示されていない。
なので同様のストレス・コーピングの本などを複数買って比較したり、位置付けやネットワーク化はできないのは難点。
専門家が参考図書の一つとして読むにはちょっと、そういう点で不親切(というか、アカデミアの作法からは外れた本であること)。
内容は、レジリエンスとアンガーマネジメント、セルフ・コンパッションなどのエッセンスを混淆したようなものだと思う。
その意味で悪い本ではないのだが、ちょっとそういう点が気になった。