オススメ度 70点
戦国小町苦労譚 【コミック版】 5 -現代女子、戦場ニ立ツ- (アース・スターコミックス)
- 作者:沢田 一,夾竹桃,平沢 下戸
- 出版社/メーカー: アース・スター エンターテイメント
- 発売日: 2019/10/12
- メディア: Kindle版
この前5巻がでた。
歴史好き(いわゆる『歴女』)で祖父が農業開発者にて、現在農業高校に通う高校生が、戦国時代にタイムスリップして……
みたいな話である。
まあ例によって、織田信長に拾われるわけですけれども。
戦国自衛隊といい、あの辺の空間にはきっとワームホールでもあるんでしょうかね。
『戦国自衛隊』が自衛隊の異世界転生だとすると、これは現代の農本技術のタイムワープもの。
実際、歴史マニアの農業高校生という設定に、いささかご都合主義すぎる気はするが、そのせいあって、ストーリーは、非常に円滑に進むこと。実際現代に生きる僕は農業のことを全然知らないので、もしタイムスリップしても、全然役に立たない(ま、その場合は『仁』的な感じになるとは思う。Opはできないけど、怪我くらいなら。)
設定そのものは、農本技術という強みを持ちつつ、身元保証のない高校生女性という、当時の男尊女卑かつ身分社会の中では優位性のないポジションの掛け合わせで、まあ、強みと弱みを持った主人公のストーリーテリングで、まあまあ面白い。
しかし、『転スラ』もそうだが、置かれた状況の難易度がヌルすぎるような気がする。底辺から過酷な状況を這い上がる話というのはあまり受けなくて、あまり不自由のない状況で頑張ってハイスコアを挙げる、みたいなのが多い。これは日本のヌルい社会状況がさせる業なんでしょうかね*1
織田信長は現代から振り返っても、モダニストの極みみたいな人物なのであって、タイムスリップした異質の知識を使いこなせるのも、そりゃ織田信長くらいなんだろうなあ、とは思う。