半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『成功する音楽家の新習慣〜練習・本番・身体の戦略的ガイド〜』

オススメ度80度
これはジャズ研とかクラブに一冊買っておくべき度 90点

成功する音楽家の新習慣 ~練習・本番・身体の戦略的ガイド~

成功する音楽家の新習慣 ~練習・本番・身体の戦略的ガイド~

よかったですね、この本。
Amazonで買って届くと、家族には「あなたは何になりたいの?」と心配されてしまった(笑)。

いや、まあさあ。
音楽における出世栄達に興味もない。
音楽でお金をもうけるつもりがないからね。
もちろん今の仕事をやめるつもりもない。
でも、自分の人生の中では音楽が少なからぬ地位を占めている。
もはやただの趣味とは言えなくて、お金こそ稼がないけれども、第二の自分は、音楽家だとは思う。*1

マチュア・ミュージシャンであっても、実力をあげ、いい演奏ができるようになれば、実力のあるプレイヤーと演奏をする機会も増える。いい演奏ができ、いい共演者と演奏すれば、得られる幸福感も大きい。

というわけで、アマチュアの私ではありますが、音楽については結構本気で、やっぱりこの歳になってもうまくなりたい。
自由度の高い演奏をしたい。
そして、いい演奏を共有したいと思うわけです。

でも自分だけのやり方だけだと、野狐禅に陥っているかもしれない。
なので、こういうプロ奏者向けの本を買ってみた。

* * *

ええと、基本的には職業音楽家、それもクラシックの演奏家に向けて書かれている部分が多いとは思いましたが、
譜読みから曲の理解に関するまでの、一つ一つの構成要素、
個人練習では、イメージトレーニングのしかた、練習の3つのこと(発見、反復、評価)、
グループ(バンド)における合奏のあり方。
成功した職業音楽家の生活習慣や、本番に向けてのモチベーションの保ち方、演奏不安(あがり症など)の取り方。
身体のウォームアップの方法(このへんはアレキサンダーテクニークを用いている)などが書かれている。

ビジネス書における生活習慣の構築法や、PDCAのような問題解決手法に近いような要素も含まれていて、なかなか面白かった。

*1:余命1年とわかったら音楽でなんらかの形を残すかもしれない