半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

「ミッション」は武器になる

オススメ度 80点
即効性度 80点
悩める社会人に度 100点

「ミッション」というものを自覚してそれを指針に生きたら、この複雑極まりない現代社会で、迷わないんじゃない?
という本。

・現代はいろいろ変化が大きい
・過去のステレオタイプな生き方は通用しない。かといって、新しいステレオタイプを考えるには予測不能変数が多すぎる。
・結局、時代変化に即応できることが必要なのだが、そのためには、ライフスタイルについて、ぶれない軸が必要よね。

今の時代は「石の上にも3年」とか、年功序列的な職場で我慢するという思考様式のメリットはすくなくなったのではないか?
逆に、ビジネス・センスでは、無給の家事労働に過ぎない専業主婦も、再定義すれば別の意味があるのではないか?
ワーク・ライフバランス、ではなく、ワークアズライフのほうが大事。

というのが、導入部。

そのために、5つの章立てで、個人の生き方を再定義する。
具体的なワークブック、みたいになっている。

社会人5〜10年目。とりあえず目の前の仕事はこなせるようになったけど、なんか、自分の人生の道標がようわからんな…とか思う人。
忙しい会社で歯車として働き、ビジネスのありよう自体はよく体感できているけど、それ以上のビジョンを見いだせていない人。
そんな人は自問自答するため読んでみてもいいかもしれない。
何しろ新書だ。
コストパフォーマンスは抜群にいいと思う。
情報商材って、ホント値段がピンキリだけど、この本は多分、いいこと書いてある類の本の中では底値だと思う。

1:「強み」の再発見 (自分の省察
2:キャリアデザイン 長期目標を考える。やりたいこと、中期目標、長期目標、のようなイメージを立てる。
3:セルフブランディング=理念やスローガンなど、出発点の確認。
4:ポジショニング 解決すべき課題を決める これは戦術論ということになるだろう。
5:セルフリーダーシップ ミッションの動詞を定める。ミッションを遂行すべき自分に対して自己肯定感を高める。

新書という限られたスペースではあるけれども、1〜5のステップに沿って、ワークシートのような思考の枠組みの整理ツールが紹介されている。
そのため、読んでなんとなくわかった!
だけでなく、手を動かせる。
即効性がある。
それがこの本のいいところだと思う。

「人生の基本的な立場」とかは、あかん人の言語化に便利かもしれないと思った。
I am OK, You are OK. =互いを認める立場
I am OK, You are not OK. =人のせいにする
I am not OK, You are OK. =劣等感にとらわれやすい立場
I am not OK, You are not OK. =何もかも信じられない立場
もちろん I am OK, You are OKを目指すべきなのだが、そうでない人に対しての処方箋が立てやすい、かなー。
みたいな話。

新書という形態であるが、要点をかいつまんで、なおかつ自分のワークブックを作るのにも便利にできている。
割と丁寧な本なのだ。
精神論だけではなく、型にはめて、アウトプットしやすいようになっている。