半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

モテ2題。『モテる読書術』『モテすぎて中毒になる男女の心理学』

『モテる読書術』長倉顕太

頭が良くなり、結果も出る!  モテる読書術

頭が良くなり、結果も出る! モテる読書術

うん、こういうわかりやすいイキっている本はいいね。
スカッと読める。
あんまり本読めない人に、「本読むといいことあるぜ?!」というのを、言葉少なく、スペース多く言葉をつむいでいる。

「人生って楽しいものに決まってる」に、自分だけがうまくいっていない。だから、成功法則の本に食指が向くわけだよね。でもこの前提って大間違いだと思うんだ。

世界には頭良い・顔良い・家柄良いって連中がごろごろいる。
凡人の僕らが太刀打ちできるわけないじゃん。
なのでクソ努力して一流の二流を目指しましょうよ、というコンセプト。
以下、備忘録。

  • 答えは一つではない。選んだあとが問題
  • 知らないと、知らないことすら気づかない
  • 凡人は意志が弱い
  • 本を読むから、「本を読む人」になるのではなくて、「本を読む人」になるから本を読むようになる。
  • この世は情報が先で現実が後
  • 世の中の「なんでも褒める」みたいな風潮は自己承認欲求が強いひとを作るだけ
  • 検索してもいい。周辺情報を調査しよう。メモをとる。あらすじを知ってから読んでもいい
  • ブックスマートから脱しよう(読書術の本なのに!)
  • ワーディング(言葉の選び方)は大事
  • 自分は他者との関係性の集合体。すべては他力
  • 知識レベルが同等な人が引き寄せられる。「親しい友人5人の平均年収があなたの年収になる」。読書量と年収は比例する
  • 人脈に必要なのは「リスク」「ギブ」「情報発信」の3つ(詳しくは本を読んでください)
  • 時間がないとき、お金がないときにしか本当のチャンスは来ない
  • 抽象度を上げた思考が人生にはとても役立つ

いいじゃん。
でも「モテ」って書いてあるけど、現実に男女の機微とかそういうの一切書かれておらず、観念上のモテ。
「ギター弾けるようになるとモテるぜ!」レベルの空手形ではありました。

「モテる読書術」って言っているけど、これは「モテない人」が手に取るだろうな、というためにこういうタイトルになっているようだ。
そして、読書術っていうけど、話としてはもうちょっと広い、人生指南みたいなことが書かれている。
いいこと書いてある。これを実践したら、モテるというよりは、同性にも異性にも一目置かれる人間になれると思う。
モテてる、どころの話ではない。
羊頭狗肉の逆だ。
ハムカツだと思って買ったら、衣の中にシャトーブリアン入ってたくらいの感じだ。

『モテすぎて中毒になる男女の心理学』神岡真司

モテすぎて中毒になる 男女の心理学

モテすぎて中毒になる 男女の心理学

モテすぎて!
中毒に!
んなわけあらへんがな。

こっちの本は看板に偽りなし。
男女の人間関係の心理についての本。
男性社会は競争原理だが、女性社会では共感原理。
それを敷衍して、いろいろなシチュエーションにおける行動の違いみたいなのが書かれている。
けっこう多岐に渡るので、読後感は逆に希薄かも。
こちらの本も、モテるというよりは、異性の喜怒哀楽に対して、穏便に対処できる、とかそういう感じだ。
(ま、それもモテの一助かもしれないけど)

* * *

ちなみに白状すると、僕はこういう「モテ」という言葉に弱い。
はっきりいうと、モテたい。
44歳既婚男性なのに。


どれくらいモテたいかというと、「白雪姫」あるじゃないですか。
ディズニーの。
白雪姫、美しいあまり、周りに動物とか集まってきたり、歩いたら草花までひらひらひら…となびいたりする。
youtu.be

あれくらいモテたい。森羅万象にモテたい。

というと嫁に「馬鹿じゃないの?」と言われる。

あと、ほんまにモテてた女子からは「有象無象にモテたら大変なんですよ?」
とも言われた。
そうかもしれない。
が、一度くらい言ってみたいもんだ。