オススメ度90点
紙の書籍も買って、職場に置こうかな度 90点
- 作者: 坪田信貴
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2018/10/17
- メディア: 単行本
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これもいい本。
Newspicksやるなあ。読んだのは数ヶ月前。
坪田さんは「ビリギャル」で一躍名をはせた人だけれど、もともとは性格分析(エニアグラム)のお話であったり、教育や性格分析の分野に明るい人。
この本は、
教育者としての経験の途中で、IQ(=多くの人が才能を数値化できると思っている指標)なんて、実際には才能と関係ないんじゃないか?
才能がある/ない、頭がいい/悪い、地頭がいい/わるいという風に二元論的に人を分けるやり方は間違いだ。
「才能がある」といわれている人達は
- 「その人にあった」動機づけがまずあって、
- そこから「正しいやり方」を選んで、
- 「コツコツと努力」を積み重ねている。
そしてきっちりと結果を出して、そのときに初めて「才能がある」という状態になる。
動機づけは「認知」「情動」「欲求」の3つの行動。
「やれば伸びる」。
逆に「自分にはできないと認知した段階」で、まるごと諦めてしまうのである。
「やらない理由」が立ちはだかっても諦めきれなかった人だけが奇跡を起こせる。
以下はまた、個人的な備忘録。
あるいはまた、才能の正体は「洞察力」。相手が何を求めているのか?
相手の思考や行動がみぬける。そして、今の自分を客観視し、目標に到達するために足りないものを抽出できる能力。
柔道、として習うか、柔術、として習うかで、アウトカムが全く違う。「技」と「術」の違い。
自分を出せなくなると、能力は伸びない。
「約束」でつながると、人は自分の強い意志で動く。
短期間でなんとかなりそうなものを得ようとする傾向があるが、それを追求すると、全体最適にはならない。チームのパフォーマンスを上げるためには「全体にとって最適なこと」を選択する能力が求められる。そのためには信頼関係が必須となり、信頼関係を継続する努力が必要。
中立的なフィードバック
日本の「謙遜文化」というのも、素直な人間にとっては成長の機会を閉ざしているのかも知れないな、と思った。
「コングルーエンシー」を阻むから。
親をもっている人は、とりあえず読んだらいいんじゃないのかなあ、とは思った。
実はこの本を読むにあたって、個人的には、今の自分の組織には教育に対する意識や気概がまだ十分足りないと思っていた。
同時に、私はプライベートではアマチュアミュージシャンなんですけれども、地方都市ジャズコミュニティにおいて、ジャズの愛好家、特にアドリブプレイヤーが育たない、という問題に対して、なんとかしたい、という課題もあった。
今年は、教育、というものに対して、少し意識を働かせたいという風に考えていた。
実は僕はほとんどのことを独学でやっちゃうタイプの人間で、人に教わる、人に教える、というのがどうも苦手なんである。
自分の勉強とか成長のエッセンスは、この本でかなりシンプルに言い尽くせていると思いました。
これもいい本。何冊かリアル書籍で買って、職場に置いてもいいくらいだよな。