- 作者: 近藤ようこ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2014/04/23
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (8件) を見る
PENの漫画特集で取り上げられていたので読んでみた。
おお……これは。
久しぶりにガツンときましたね。
五色の舟は、原爆が投下される直前の広島が舞台。
とはいってもリアリティはなく、見世物小屋を営む疑似家族が主人公。
つるりとした絵柄ではあるが、描かれる内容は、暗さ重さとからりとした明るさが、同居していて、つまりはリアルなのだ。
原作の強さもあるんだろうけれど、わけのわからないものを無理やりに頭の中に突っ込まれた感覚があります。なんなんだこれは。この感覚は。
印象深かったので、幾つか読んでみた。
- 作者: 近藤ようこ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2014/04/23
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
宝の嫁 これも中世の昔話風のアンソロジー。中世の因果ものと言われる説話集をベースにしていたり。
基本的には綺譚。
どことなく諸星大二郎感がある。
- 作者: 近藤ようこ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2014/12/25
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る
小栗判官 これは ちくま文庫で中世説話ものを読んだことがある。こうして漫画で描くと、これもわけのわからないものを頭に突っ込まれた感じがします。すんません、主人公には全く共感できません。
- 作者: 近藤ようこ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/03/09
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
これはおそらく初期の短編集なんだろうが、これは、絵柄がのっぺりした人間交差点(弘兼憲史)という趣きだった。
勿論丁寧な心理描写など、見るべきところの多い作品だが、まあ、読んで爽快感はないです。向田邦子の短編集と同じく、本の中の虚構がやけに真実に見える。絵柄としては、近年の作品にある描線の迷いのなさは発展途上なように思いました。