半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

"The Single Petal of a Rose" Duke Ellington Song book

The Single Petal Of A Rose

The Single Petal Of A Rose

 わが師匠浜崎航さんと片倉さんのDuo。数年前からDuke Ellington Songbookと銘打ってライブ活動をしていましたが、この度アルバムになりました。

 考えてみれば、Duke Ellington楽団の戦後の曲って、Bily Strayhornの曲が多いんですよね。
 Strayhornの曲は、それはそれですごいのですが、Strayhornがきてから、エリントンは一歩引いた(管理職に退いた?)感さえあります。
 それまではEllingonの一枚看板だったわけでして、だから、エリントンの曲というと、エリントンの前半生に作られた曲が多いように思います。

 エリントンの曲というのは膨大なアーカイブがあるわけですが、ハードバップなどの、昔日本のジャズ喫茶界で好まれてきた辺りのサウンドでは、それほどは取り上げられないので、そこに少々の断絶があるのです。

 このアルバムでは、どちらかというとレスター・ヤングとかの世代のOld-Schoolerの雰囲気でして(割と細かくいれるビブラートとか)、Encounterなどで、まるっきりコンテンポラリーに振れている浜崎さんの逆のベクトルを垣間見ることができます。

一つ苦言を呈するならば、Duke Ellington Song Bookというユニット名なんですが、私のiPodに入れると、浜崎航とタグ付けするわけにもいかず、片倉真由子とタグ付けするわけにも行かずで、割とライブラリーの中に埋もれてしまうんですよね。ま、むしろ iTuneが、タグクラウド仕様になってくれればいいんですが。