- 作者: コーマック・マッカーシー,黒原敏行
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/12/18
- メディア: ハードカバー
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何度か導入部から読んだんですが、あまりぐっとつかみとられず、読んでは放置、を繰り返していたんですが、今回ケガで入院しており、あんまり暇なもんだから読んだら面白く、一気に読めました。多分細切れの時間の合間で読むような本じゃないからだと思う。それなりに「異世界」の話であるから、現実世界をある程度シャットアウトしないと物語世界に入り込みにくいのだろう。
プロッティングは、いかにも現代アメリカ文学という感じ。
主人公のアンチテーゼとも言える存在の「判事」というキャラクターも、文学的必然性がありますね。
アメリカ〜メキシコ国境付近の西部開拓時代の話で、非常に血なまぐさく、なおかつ不潔な描写が続きます。今の日本の我々は、過去いかなる歴史においても現代においても世界中でも群を抜いて清潔な文化のなかで暮らしていますので、この描写だけで、結構気分が悪くなれること必定。
こんなん、映像化できるのか?
正直にいうと、よしあし以前に、自分の中であまり咀嚼しきれていない気がします。
「どえらい固まりを投げつけられた」という感じです。