以前日記にも書きましたが、ファウンデーションシリーズの1,2,3を読んだのです。そして、その続編である4上下,5上下を読んだ。
ファウンデーションの彼方へ〈上〉―銀河帝国興亡史〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)
- 作者: アイザックアシモフ,Isaac Asimov,岡部宏之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1996/07
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ファウンデーションの彼方へ〈下〉―銀河帝国興亡史〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)
- 作者: アイザックアシモフ,Isaac Asimov,岡部宏之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1996/07
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ファウンデーションと地球〈上〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)
- 作者: アイザックアシモフ,Isaac Asimov,岡部宏之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1997/08
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ファウンデーションと地球〈下〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)
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時々惑星に降下するものの、宇宙船の中が唯一の舞台。
ファウンデーション1-3までは、モチーフとしては古臭い帝国興亡ものではありましたが、そこには多くの人間がうごめく群像劇のリアリティというものがありました。
新しいシリーズは、確かに西洋人のドグマである人間中心主義から脱しているような感じがあります。明らかにパラダイムシフトがあり、思想的に質的な飛躍がありますが、そのパラダイムシフトを書ききるために、登場人物は少なくなって舞台劇にしか見えなくなっているのです。あたらしいドグマを描く時には、作者にとってリアリティは二の次になる。幸福の科学とかが作るPRアニメに、どことなく薄っぺらい印象を抱くのと同様な残念さがそこにはあるのです。
結局、壮大な群像劇であった三部作とくらべると、新三部作は、一言で言えば「セカイ系」なんですよ。
しかし逆に、こういう皆よく知っているSFの重鎮が書くものも、セカイ系の形をとらざるを得ないというのは、セカイ系という形態にポスト・モダニズムと切っては切れない関連があるのかもしれない。ポスト・モダニズムの世界観の、最も身も蓋もない具現化が、いわゆる「セカイ系」なのかも。