半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

松尾スズキ『寝言サイズの断末魔』

 表紙の絵はなんとびっくり、手書きポリゴン。
 ……手書きポリゴン?そう、手書きポリゴン。微妙。

 内容は、締め切りに追われて忙しい的な毎日を日記仕立てにしているというもの。もともとウェブ日記だったらしい。
 忙しい人の日記って、ま、この私のこのしょうもない日記と違って、やっぱりそういう忙しさの臨場感のようなものがあっていいです。忙しいから、書き散らしているのは確かなんだけど、でも暇な人がじっくり書いたものの方が、忙しい雑な文より面白いなんて保証はないわけで、忙しい人は、面白いから忙しいんだから。

 この松尾氏の連載がのっていた頃のSPA!のグラビアページは、松尾氏が言及しているように、イメージプレイ的な、シチュエーションを想起させるような撮り方で一工夫していたのですが、このシリーズが終わってからの、みうらじゅんリリーフランキーの『グラビアン魂』シリーズの方が断然面白かったわけです。残念ながら。

 どうでもいいが、SPAにのってたコラムの本は、扶桑社からでるわけですが、非常に文庫化に消極的で困ります。鴻上尚史ドンキホーテシリーズも、文庫は(4)で打ち止めになっちゃってるし。基本的には外国文学のところに置かれてるし、非常に探しにくい。