- 作者: アーサー・C・クラーク,沼沢洽治
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1969/04/01
- メディア: 文庫
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なんかこのリンクの創元のやつは、松本零二テイストが感じられるのは僕だけだろうか。
一年以上前に買った本で、もう一回読んでみた。
クラークはディテールばりばりの現在と連続性のある近未来を書かせると抜群にうまい(尤も、今ではクラークも老いたので、今現在のこういうNo.1はグレッグ・イーガンかなとは思うが)。
この本は、そういう地に足のついたところと、非常に観念的な(ロマンチスト……といっていいものかは疑問だが)部分がうまく混在した古典。まさに、今となっては『古典』。
だから、読む前からあらすじは他の本や雑誌なんかでばらされちゃったりしているんだよね。そのせいか感動はそれほど大きなものではなかったが、初出時の衝撃は相当なものだったんだろうなと思う。逆に僕らは、この『幼年期の終わり』がコンセンサスとなった後の時代を生きているのだなあと思うと感慨深い。