- 作者: 高橋源一郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/04/01
- メディア: 単行本
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なんじゃこりゃ。
一言でいうとカラフルな短編小説集なのですが、全編宮沢賢治の作品と同じ題名であるのがポイント。僕はオマージュ元である宮沢賢治は意外にほぼ全部読んでいるわけですが、それを敷衍しているのだろうと思えるものもあるし、単に題名だけが同じに過ぎない作品もあった。いずれにせよ超現実な感じであり、読後感としてはエンデの『鏡の中の鏡』に似ている。あれが好きな人は、これも楽しめるんじゃないだろうか。
凝った装丁にも感心しました(古いけど新しい)。欲を言うと、表紙が固い割には強度不足(というか、布装丁では当然ある「あそび」がないからか)ページを開くと時にぺりっと不穏な音がするのが難点。これ、何度も読むと表紙に皺が寄ってヤレてしまうと思う。